Art by 喜多嶋時透
前作『ARCA』から2週間という、とてもとてもハイペースでリリースされるELECTROCUTICAさん新作『Re:quiem [Melas]』。なにかが理不尽に失われる直前の、絶望的な局面に立ち会う時、「元通りになってほしい」と状態の回復を祈るより「せめて、穏やかに失われて欲しい」と願うことがあります。 この楽曲を聴いていると、失われることに対する純粋な恐怖や、焦燥などから表面化した慟哭と、その様子を見守り、せめて穏やかに…と願うような情景が、頭の中でリアルに描写されていきます。 聴いた後の余韻から、情景を頭の中で再構築させつつ、そのまま思索に耽る…そんな秋の夜長の過ごし方はいかがでしょうか。